※写真は製品を組み立て後、塗装を施したものです。
長距離国電の基礎を築いた80系「湘南電車」の最終増備形(1957年〜58年製、ただし85形は1957年度のみ)は、俗に「全金」と呼ばれるスマートなものとなり、旧性能国電の最後を飾って昭和30年代に各地の準急列車等で大活躍しました。
本キットのサロ85形300番台は、この前金湘南型の一員として製造された2等(後の1等)車です。全金湘南型は、東海道本線の電化や、それに伴う電車準急の運転開始を控え、優等列車に使用可能な本格的長距離電車として設計されました。当時最新の軽量客車ナハ10系の車体構造を採り入れたノーシル・ノーヘッダーのスマートなボディや軽合金を多用して木造部分を廃止した室内、完全に客車並みとなったシート寸法等、東海型に始まる後の新性能長距離電車のアコモデーションの基本となりました。サロの一端に専務車掌室や車販準備室を設け、優等列車としての長距離運転に備えたのも、このシリーズが最初となりました。
80系湘南電車は、本来幹線での長距離運用を前提に制作されたため、中間車に対する運転台付き車両の比率が少なく、後のローカル線転用や編成の短縮化に伴って制御車が不足し、逆に中間付随車が余剰となったため、大量のサハ・サロのクハ化改造が実施されました。本キットのサロ85形300番台も例外ではなく、全車両数である12両が1968(昭和43)年にクハ85形300番台に改造され、中央西線等の地方線区へ転用されました。
・ボディ(グレー成形)
・屋根/床板/ベンチレーター(グレー成形)
・床下機器 No.4(黒色成形)
・塩ビガラス
・曇りガラス
・ウエイト
・取扱説明書
※詳しくは、取扱説明書をご覧ください。
■板状の未塗装プラ製車体キットです(成型色:グレー)。
■本キットは、サロ85形1両が制作できます。
■セット封入の説明書には、ミニ改造ガイドとしてクハ85形300番台の作り方を記載しています。
■未塗装キットのため、ディテールアップ工作や塗装にこだわった製作が可能です。
※塗料はプラ用塗料(GM鉄道カラーなど)をご利用ください。
※動力ユニット、台車、パンタグラフ、車両マークは別売りです。
※クハ85形300番台を作る場合は、別売りのエコノミーキット<169>クハ85形100番代制御車に含まれるパーツや加工が必要です。
※本製品にステッカーは含まれません。
※模型化にあたり一部実車と異なる箇所がございます。予めご了承ください。